初期臨床研修

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先輩研修医からのメッセージ

初期臨床研修医 小野未侑 先生
28年度 大阪大学コース

はじめに

今回、徳之島にある徳洲会病院にて2カ月間、離島研修をさせていただきました。徳之島は奄美群島の一つであり、人口は約27000人、「子宝の島」として知られる自然豊かな南の島です。
大学病院で研修していた私は、一つの症例を文献と照らし合わせながらじっくりと考察する機会には恵まれているものの、一般的な疾患に携わることが少なかったため、この離島研修を希望しました。
離島医療は今までの大学病院での研修とは全く異なるであろうことは確かであり、不安も大きかった一方で、成長できる機会であるという期待も胸に、徳之島へ向かいました。

研修内容

私が経験した研修は大きく分けて病棟管理、総合外来、救急対応、訪問診療でした。
1日の始まりは朝回診、新患者と重症患者の治療方針を皆に共有し討論します。

  • 総合外来では定期薬処方のために来院した方から救急対応が必要な方まで幅広く、予診を行った看護師のトリアージに助けられることが度々ありました。
  • 救急対応は1次も3次も関係なく、救急隊から要請があれば全て受け入れます。必要に応じてドクターヘリや自衛隊ヘリで患者を島外へ迅速に搬送することもできます。
  • 訪問診療で訪問するご自宅は一人暮らししている高齢者が多く、中には目が見えなくても畑仕事や家事をして生活している方もいました。医師が行う訪問診療とは別に、看護師が行う訪問看護もあり、定期的に様子を見に行くことができるシステムとなっていました。
先輩研修医からのメッセージ

90歳以上の高齢の方が多い一方で、「子宝の島」に象徴されるように子供たちも多く、幅広い分野に携わることができました。島外から各専門分野を持った医師が数日単位で応援に来ますが、1人の医師が自らの身体を犠牲にしながらも診療を続けなければ他に診られる医師が誰もいない、といった診療科もあるのが現状でした。

島での生活

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徳之島は、カラフルな魚が泳いでいるのが見えるほど透き通った海と濃い緑の山々に囲まれ、田舎育ちの私としては少し懐かしくもありました。島民は陽気で気さくな方が多く、幾度となくパワーをもらいました。外来では徳之島ならではの症例も数多く、ハブ咬傷や闘牛による外傷で受診される方は珍しくありませんでした。また外来においては、サトウキビの手入れや牛の世話があるので入院ができないという島民も多く、リスクを説明した上ではありますが、外来にて治療を行うなど島の生活に寄り添った医療を提供していました。

離島研修を終えて

指導してくださった先生方は未熟な私にも診療を任せてくださり、患者さんにとっては私も一人の医師であることを改めて自覚しました。
また今回、私の他に3名の研修医が同じく離島研修に来ておりました。3名共に一人で救急対応のできる経験豊富な医師で、その存在は刺激になると同時に支えでもあり、彼らと診療を行っていく上で自分に足りない部分や弱い面を明らかにすることができました。
この離島研修が無ければ一生出会うことはなかった人、経験、気付きは大きく、今後の私の医師としての人生に大きな影響となっています。
この場をお借りして、研修を受け入れてくださった徳之島徳洲会病院の方々、研修の機会をくださった当院の先生方に御礼申し上げます。

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