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初臨床研修:先輩研修医からのメッセージ

初期臨床研修医 柿澤佑実先生

■はじめに
今回、徳之島にある徳洲会病院にて2カ月間、離島研修をさせていただきました。徳之島は奄美群島の一つであり、人口は約27000人、「子宝の島」として知られる自然豊かな南の島です。
大学病院で研修していた私は、一つの症例を文献と照らし合わせながらじっくりと考察する機会には恵まれているものの、一般的な疾患に携わることが少なかったため、この離島研修を希望しました。
離島医療は今までの大学病院での研修とは全く異なるであろうことは確かであり、不安も大きかった一方で、成長できる機会であるという期待も胸に、徳之島へ向かいました。


■研修内容
私が経験した研修は大きく分けて病棟管理総合外来救急対応訪問診療でした。
1日の始まりは朝回診、新患者と重症患者の治療方針を皆に共有し討論します。
総合外来では定期薬処方のために来院した方から救急対応が必要な方まで幅広く、予診を行った看護師のトリアージに助けられることが度々ありました。
救急対応は1次も3次も関係なく、救急隊から要請があれば全て受け入れます。必要に応じてドクターヘリや自衛隊ヘリで患者を島外へ迅速に搬送することもできます。
訪問診療で訪問するご自宅は一人暮らししている高齢者が多く、中には目が見えなくても畑仕事や家事をして生活している方もいました。医師が行う訪問診療とは別に、看護師が行う訪問看護もあり、定期的に様子を見に行くことができるシステムとなっていました。


研修内容 90歳以上の高齢の方が多い一方で、「子宝の島」に象徴されるように子供たちも多く、幅広い分野に携わることができました。島外から各専門分野を持った医師が数日単位で応援に来ますが、1人の医師が自らの身体を犠牲にしながらも診療を続けなければ他に診られる医師が誰もいない、といった診療科もあるのが現状でした。


■島での生活
  • 島での生活
  • 島での生活
  • 島での生活

徳之島は、カラフルな魚が泳いでいるのが見えるほど透き通った海と濃い緑の山々に囲まれ、田舎育ちの私としては少し懐かしくもありました。島民は陽気で気さくな方が多く、幾度となくパワーをもらいました。外来では徳之島ならではの症例も数多く、ハブ咬傷や闘牛による外傷で受診される方は珍しくありませんでした。また外来においては、サトウキビの手入れや牛の世話があるので入院ができないという島民も多く、リスクを説明した上ではありますが、外来にて治療を行うなど島の生活に寄り添った医療を提供していました。


■離島研修を終えて
指導してくださった先生方は未熟な私にも診療を任せてくださり、患者さんにとっては私も一人の医師であることを改めて自覚しました。
また今回、私の他に3名の研修医が同じく離島研修に来ておりました。3名共に一人で救急対応のできる経験豊富な医師で、その存在は刺激になると同時に支えでもあり、彼らと診療を行っていく上で自分に足りない部分や弱い面を明らかにすることができました。
この離島研修が無ければ一生出会うことはなかった人、経験、気付きは大きく、今後の私の医師としての人生に大きな影響となっています。
この場をお借りして、研修を受け入れてくださった徳之島徳洲会病院の方々、研修の機会をくださった当院の先生方に御礼申し上げます。

初期臨床研修医 柿澤佑実先生

協力型病院・大阪大学コースで2017年4月より大阪大学で働いております研修医2年目の柿澤佑実です。自己紹介をさせていただきますと、出身は静岡県、大学は東京医科歯科大学です。大阪にくるのは初期研修医に入ってからですので、初めての関西圏上陸でした。志望診療科は心臓血管外科です。大学入学以前からのあこがれで、大学時代にいろいろ調べた結果、関西圏、とくに大阪大学が臨床面、研究面など多方面で勢力的であることを知り、思い切って大阪に来ました。それまで関西になじみの無いものでしたが、皆さん暖かく迎えてくださいましたので、出身が関西の方だけでなく、全国どこの出身でも受け入れてもらえると思います。


私が選択した協力型病院・大阪大学コースについて、説明させていただきます。1年目は市中病院、2年目は大阪大学で初期研修をうけます。いわゆる「たすきがけ」です。私は心臓血管外科の平先生に勧めていただき、1年目はりんくう総合医療センターで過ごしました。りんくう総合医療センターでは救急当直や手技を学ぶ機会もあり、関西国際空港に近いという土地柄もあって、国際診療を行う機会も多かったです。同期も優秀で気の合う子ばかりで、かけがえの無い1年だったとおもいます。


 1年目のカリキュラムは、たすきがけ病院 の初期研修1年目プログラムに沿って研修をする事になると思います。私は内科6か月(循環器2か月、選択内科4か月)、救命3か月(3次救急1か月、麻酔科2か月)、外科3か月(脳外科1か月、消化器外科2か月)を取りました。
 2年目は大阪大学にもどってくるのですが、2年間の研修のうち麻酔科2か月、精神科、小児科、産婦人科、地域診療1か月ずつさえとっていれば、残りの期間は自由にカリキュラムを決めることができます。外科系、内科系、精神科など3年目以降の専攻分野の先取りもできますし、より多くの診療科を経験することもできます。交渉次第ではありますが、3か月前であればローテートする診療科の変更も可能です。他の病院では麻酔科、精神科、小児科、産婦人科、地域診療といった必須選択診療科の制限がないところもあるかもしれませんが、大阪大学ではEPOC(初期研修中に提出しなければならないレポート)に有利であるため、あえて必須診療科の制限があります。


 話を志望診療科に戻します。私が心臓血管外科を目指すにあたり大阪大学を選んだ理由として、臨床面や研究面や留学などが活発であるだけでなく、入局後のプログラムが10年単位でしっかりしていたことが挙げられます。初期研修2年を終了し、医局に入局した後の最初の1年半は市中病院、半年は大学病院で働きます。心臓血管外科専門医を取得するにあたり、まず外科専門医を取る必要があり、様々な分野の手術を経験する必要があります。それ以降は数年間市中病院に出て、心臓血管外科医としての修練を積みます。大阪大学、またその関連病院には60%ルールとい う独自のルールがあり、手術数の60%の執刀医を若手が担当します。昨今、心臓外科は執刀医になることが難しいと言われている中で、この ルールは若手にとって有利ではないでしょうか。その後大学に1年間戻ってきて病棟業務などを学び、大学院や留学を経てアカデミックな外科医を目指します。
 以上のように、私は3年目以降の専門を考えて初期研修2年間の選択をしました。


 大阪大学の初期研修プログラムはそれだけでなく医学英語や心電図、レントゲン、症例検討会などの勉強会も週1回開かれます。
 また研修医一人一人にメンターという先生がついてくださり、相談を聞いてくれたり、食事会なども開いてくれます。


 まだ学生さんの時期であれば、専門とする診療科が決まっていなくてもいいと思います。初期研修の時期は自由です。ですが、ある程度進路が決まっている方は初期研修を準備期間として考えることをおすすめします。学生の間に、どこの病院や大学が、どの分野でどういった面に強いのか。また自分に雰囲気が合っているかなどは、事前によくリサーチし、実際の見学を経て肌で感じてみてください。
 大阪大学にはさまざまな診療科があり、仕事や進路のことはもちろん個人的なことまで相談に乗ってくださる先生方がたくさんいます。もし、ここまで読んでくださり、大阪大学に興味がでてきた方は初期研修を私達と一緒に働きませんか?
 まだまだ実習、マッチング、国家試験など課題は山積みでしょうが、医師として働く自分を想像して頑張ってください。長文読んでくださりありがとうございました。
初期臨床研修医 坂口仁美先生

初期研修医1年目の坂口 仁美です。3年目以降の進路を決めかねていたこともあり、大阪大学2年コースを志望しました。
私が阪大病院で研修したいと考えた理由は、
①論理的で丁寧な診療
②偏りなく診療科がそろっている事(将来の進む道を決めかねていたので)
③研究や留学を含め、将来の幅が広い…などなどありました。
しかし正直にいうと・・・学生のときの阪大病院のイメージは、
“白い巨塔”、“閉鎖的でくらーい感じ”って思っていました(笑)
そんな印象を持ちながら始まった研修が、今どんな風に感じながら研修しているか、よく質問されることに答えながら紹介していきます★

初期研修医は阪大出身の先生が多いのですか?

そんなことありません!!2年阪大コースは12人いますが、阪大出身は3人だけで、関東や四国など、全国から集まっています。適当な人数なのでとても仲良く、月1回は飲み会や誕生日会などもしてワイワイ楽しく研修の相談などもしています。

時間の都合上、初期研修1年目の一部です。同期でおそろいのスクラブを作りました! 左から3番目が私、坂口です。

他大学出身は差別されますか?

他大出身の上級医の先生が意外と多いので、とても歓迎してもらえますし、私も阪大=白い巨塔のイメージで恐いと思っていましたが、どの先生もびっくりするほどフレンドリーです!差別されているなんて感じた事がありません!

難しい症例ばっかり集まって、研修医が理解できず、上級医の先生に言われるがままになってしまう事はありますか?

そんなことは全くないです!!教育施設でもあるので、教育熱心な先生がとても多いです。オーベン(指導医)になるのは6年目以降の先生がほとんどで、専門医として数多くの症例を経験してきた先生方が、論理的に指導してくれます。どんなささいな質問にも深く丁寧に答えてくれます。

特殊な症例ばっかりで、common diseaseが診れないような気がするんですが・・・

大学病院なので特殊な症例もあります。特殊な疾患をベースにもったcommon diseaseの症例もかなり多く、common diseaseも難しい症例も多く診られます。
また外病院での研修機会も多く、救急科の研修では4つの病院から選択できますし、2年目では箕面ERで2次救急も経験できます。また、地域実習も必修ですので、common diseaseに不足することはありません。沖縄を含めた離島での研修が2017年から開始されるそうです。対象は阪大で2年間研修する初期研修医の中の希望者だそうです。

カンファレンスが多くて結構大変なイメージがあるんですけど・・・

確かに市中病院と比べると、カンファレンスの機会は多いかもしれません。
でもカンファレンスってすごく大事なんです!
まず初期研修医でも症例発表をする機会が多く、プレゼン力がつきます。その次に、周囲に理解してもらえるように、論理的に整理することで、新たな疑問も湧き、自分の勉強にもなります。
普段研究に携わっている先生も加わるので、色々な視点からの考えが身に付きます。

先生の数が多くて、手技など研修医がさせてもらえないのでは?

初期研修医は1つの科に1~3人。基本的な手技は全て任せてもらえます。初期研修の間に取得しておかなければいけない手技は全部できますし、上級医監視の上でもっと様々な手技もさせてもらえます!!あとは、やる気と準備が大切です(^^)

3年目以降、どういう進路にしようか迷っているのですが・・・

阪大病院は偏りなく診療科がそろっています。まだ将来の科を迷っている人には選択期間が8ヶ月と多いところも大きなメリットです。
3年目以降入局を考えた時、初期研修で科の雰囲気を知り、色んな先生と仲良くなって深イイ話も沢山聞いた上で進路を決められます。学生の時には気付かなかった事もふまえて自分の将来を考えることができます。それに進路をすでに決めている人にとっても、最新の治療に触れることができる数少ないステキな環境です!
また留学や研究も含めた将来の話を身近にいる先生から聞けるのもすごく楽しく夢がふくらみます!

阪大病院で初期研修後、入局したら関連病院は勝手に決められるのですか?

大阪大学の関連病院は、大阪府や兵庫県にたくさんあり、後期研修で行きたい病院の希望を必ず聞いてもらえます。様々な関連病院から大学に戻ってきた先生の話を聞いて、病院を決めることもできます。

最後に将来の初期研修医へメッセージを・・・

自分から動くということを忘れずにいれば、手技の機会もとても多いですし、自分のやりたいだけ多くの症例を勉強できます。
元気よく頑張っている姿は必ず上級医の先生が見ています☆特に大阪大学では上級医数が多いので、やりっぱなしではなく、フィードバックもしっかりしています。
マッチング、卒業試験、国家試験などまだまだ大変な時期だと思いますが、頑張ってください!来年4 月からはちゃんと全力でサポートできる環境が整っていますので、私達と一緒に頑張りましょう‼

初期臨床研修医 佐竹祐人先生 初期臨床研修医 佐竹祐人先生

 私は協力型研修病院・大阪大学コースで研修を行っています。1年目は日生病院で、アットホームな研修環境の中でプライマリケアを学ばせていただきました。2年目になって阪大病院での研修となり、カルテもシステムも違う環境で当初戸惑いましたが、9月現在ようやく少し慣れてきたといったところです。


 阪大で働いているのは半年ほどですが、これまでの研修はとても刺激的で、市中病院では経験できないようなことの連続でした。私は精神科志望なのですが、各科で将来を意識した研修をさせていただきました。小児科では小児神経グループに所属してんかん・脳波についてたくさん教えていただき、産婦人科では精神疾患合併妊婦に関しての調査を病院の外に出て行い、放射線科では毎日脳のMRIを読み続け、救命救急センターでは過量服薬、飛び降り症例など精神疾患患者の救急症例を診させていただきました。そして今、精神科をローテートしていますが、学問的に優れた先生方の下で働かせていただき非常に勉強になる研修を送っております。


 私が考える阪大病院研修での最大のメリットは、専門性の高い研修が行えるという点だと感じています。各科の先生方がその道で第一人者であることが多く、学ぶ気さえあればどこまでも深く学ぶことができます。そして研修自体は多くの市中病院よりゆとりがあり(救命救急センター以外は当直がありません)、勉強時間がたっぷりあります。言い換えれば、ある程度自分なりに将来のビジョンがなければ強制的に働かされることが少ないため実力をつけることは難しいかもしれません。研修を考えている医学生の皆さんは、その点をふまえて自分の性格やビジョンを考慮し、当院を研修候補に加えるかどうかを検討なさると良いと思います。


 さきほど専門性が高い研修ができると申し上げましたが、それはジェネラリストになれないということではありません。近年、阪大病院では総合診療科が立ち上がり、とても教育熱心な先生方が研修医の基本となる鑑別診断に関しても十分に教えてくださいます。そういったケースカンファレンスだけではなく、臨床研究に関するワークショップやソーシャルワーカーによる保健・福祉の勉強会、外国人DRによる英語のケースカンファレンスもあり、多彩なニーズに応えてくれる研修環境が整備されています。


 ビジョンを持ち、その道の第一人者たろうとする医学生の皆さん、情熱と根性を持って阪大病院での研修に応募してください。きっとその情熱に応えてくれる先生方、環境に出会えるはずです。私も皆さんの先輩として恥じない医師たるべく精進していきます。皆さんが悔いのない研修病院選択をされんことを願っております。