
check_boxセンター長あいさつ

大阪大学医学部附属病院では2012年8月にてんかんセンターを開設しました。
てんかんの有病率は0.5-1.0%程度と推定されており、めずらしい病気ではありません。「てんかん」は新生児から大人まで、最近では高齢者にも多く発症する脳の慢性疾患です。また、てんかんを発症する原因も、脳の形成異常、感染、腫瘍、血管障害など多岐に渡ります。そのため、診断においては脳波やMRIだけではなく、多くの検査手段を用いますが、それらも最近は格段に発達してきました。治療についても、新しい薬がどんどん導入されたり、外科治療が安全に行えるようになったりしたことで、大きく変貌しています。このような中でも、「てんかん」を抱える患者さんはそれぞれに悩みがあり、それらを解決しなければなりません。このような多彩なてんかん治療を関係各診療科ならびにパラメディカルの力を合わせて包括的に行うために、てんかんセンターを開設し、以来多くの患者さんと共に歩んでまいりました。これからも、大阪大学医学部附属病院てんかんセンターでは日本をリードするてんかん診療を行うべく、日々努力して参ります。また、世界に発信する研究も進めて参ります。
大阪大学医学部附属病院てんかんセンターは、2019年度より厚生労働省の「てんかん地域診療連携体制整備事業」の大阪府唯一の拠点病院に指定、また2022年10月には包括的てんかん専門医療施設に認定されました。これからも、てんかん患者さんがより良い診療を受け、より良い社会生活を送れるように、大阪府内外の多くの医療機関と連携し、整備していきたいと考えております。
大阪大学医学部附属病院 てんかんセンター長
貴島 晴彦