平成26-29年度(2014-2017)

2014年度

イベント名 International Forum on Quality and Safety in Healthcare Paris 2014 (Paris, France)
日付 2014年4月8-11日
場所 Paris, France
演題 Study for improvement of syringe cooperated with a medical equipment manufacturer
発表者 Hashimoto S, Hirano N, Ogata M
イベント名 The 22nd International Conference on Nuclear Engineering(Prague, Czech Republic)
日付 2014年7月7-11日
場所 Prague, Czech Republic
演題 Human Factor Issues at Fukushima Daiichi Accidents and Improvement of Operator Training.(招待講演)
発表者 Gofuku A
イベント名 The 28th International Congress of Applied Psychology(Paris, France)
日付 2014年7月8-13日
場所 Paris, France
演題 The role of occupational pride in safety actions: Constructing a model safety actions with Theory of Planned Behevior
発表者 Oya H, Sato H, Sekine Y, Haga S
イベント名 第1回研究会議
日付 2014年7月28日
場所 大阪大学医学部附属病院14階 第1会議室
概要  研究計画の概要説明、レジリエンス・エンジニアリングの最新の研究動向に関するプレゼンテーション(理論背景,原子力発電におけるレジリエンス,日常業務の実際など)があり、今後の研究の進め方について意見交換を行った。
イベント名 Third RHCN Summer Meeting (Middelfart,Denmark)
http://resilienthealthcare.net/meetings/denmark-2014/index.html
日付 2014年8月11-14日
場所 Hindsgavl Castle, Middelfart, Denmark
概要  Resilient Health Care Net Summer Meetingは、2012年からスタートし、3回目となる本年は“Realigning work-as-imagined and work-as-done”をテーマに、デンマークのフュン島西部に位置する都市ミゼルファートで開催された。8月11日(月)は“Capturing the complexity of everyday clinical work”のチュートリアルがあり、Erik Hollnagel 博士(University of Southern Denmark主任教授)らが開発した、Functional Resonance Analysis Method (FRAM)の概念や、FRAMを用いて臨床の複雑なパフォーマンスの実際を表現する方法について、医療の分析事例に基づき学習した。8月12日(火)~14日(木)のワークショップには、心理学や工学の研究者、医療従事者等を中心に、計56人の参加があった。レジリエンス・エンジニアリングのヘルスケア領域への応用について、20演題の発表が行われ、本理論の解釈や適用のあり方、臨床現場の観察・分析の手法等について意見交換をした。会期中には、ユトランド半島東岸に位置する都市ヴァイレにある、Vejle Hospitalを訪問し、南デンマーク地区の病院概要や医療安全管理体制、実践に関する説明を受け、ICU・手術室等を見学した。
イベント名 第2回研究会議
日付 2014年9月21日
場所 大阪大学医学部附属病院14階 第1会議室
概要  2014年8月11日~14日にデンマークで開催された“Third RHCN Summer Meeting”概要報告の後、FRAM(Functional Resonance Analysis Methods)の理論、“work-as-imagined&work-as-done”の考え方、複雑系やビッグデータの応用に関する最新の研究知見、方法論等について意見交換を行った。

http://resilienthealthcare.net/index.html
イベント名 第3回研究会議
日付 2014年10月23日
場所 大阪大学医学部附属病院14階 第1会議室
概要  Erik Hollnagel 教授(University of Southern Denmark)をお迎えし、意見交換を行った。

内容

(1) エリック・ホルナゲル教授(南デンマーク大学)より“How can the FRAM be used to describe work-as-done(WAD)(FRAMで実際の仕事のなされ方を記述する)”をテーマとする講演があり、質疑応答が行われた。
(2) 中島和江より、「緊急手術を断らないレジリエントなシステム」の例として、大学病院の手術室において、限られた人数の麻酔科医で予定手術のみならず緊急手術に対応するために、当日のライターが、麻酔科医のコンピテンシーや経験年数、麻酔の難しさ等を考慮し、不確実性の中で、動的なスタッフィング(一人体制もしくは二人体制)を行っていることの報告があった。また、地域の臨床研修指定病院において、研修医が担当している時間外救急で見られる研修医のアジャストメントとその背景にあるトレードオフ、またベテラン医師によるリソースマネジメントとの差について報告があった。
(3) 中村京太氏より、救急現場でほぼ同時刻に経験された2事例に関して、アジャストメント、トレードオフ、不確実性、レジリエンスの観点から報告があった。また、リサーチ・クエスチョンとして、“Clinical quality differences may exist between team leaders?”を挙げ、それらが治療の優先順位決定に関する経験や知識だけに影響されるものなのか、個性やコミュニケーションスキルからも影響を受けるのか、それを評価することができるのか、という点について問題提起が行われた。
(4) 綾部貴典氏より、“Identification of adjustments in surgery‐resilience ability for surgery‐”について報告があった。外科手術手順、例えば肺がんの右上葉切除術には、Work-As-Imagined(頭の中で考える仕事(手術手順))には100ステップ以上が含まれることが紹介され、外科医のアジャストメント(usual adjustments, well-defined adjustments)、手術チームメンバー(外科医、麻酔科医、看護師)各人のアジャストメントの実際、また、術中出血量のレベルを基準例とする段階別のアジャストメント(Individual,Team,Room)が指摘された。

質疑応答

研究者より 「work-as-imagined」という表現は誤解を生むのではないか。例えば、管理者は現場で行っていること(work-as-done)を知っている場合もあるので、imaginedという表現が必ずしも正確ではないと思う。
FRAMでは時間経過がうまく表せない。時間とともにFRAMが動画で動いたり、3次元で表現できると良い。
医療におけるWAIとWADの違いの具体例はあるのか。

ホルナゲル教授より FRAM(機能共鳴解析手法)は、それ自体が解析手法というよりも、むしろ実際に行われたこと(動的で複雑な業務)をモデル化する方法である。分析は、FRAMで作図されたものを見て行うことになる。
レジリエンス・エンジニアリングでは、「Breadth-Before-Depth」が重要である。一事例を深く分析する前に、類似のケースが普段どのように行われているのかを分析することが必要。
レジリエンス・エンジニアリングに必要なモニター、学習、対応、想定などを通じて、「行ったこと」がシステムの他の部分にどのような影響を与えるのかということを見ることも重要である。

イベント名 International Forum on Quality and Safety in Healthcare, Japan 2014
セッション名 ワークショップ2:レジエンス・エンジニアリング-医療安全への新しいアプローチ
日付 2014年11月24日
場所 幕張メッセ国際会議場
概要  第3回研究会議で来阪された際に、ホルナゲル教授のレクチャ―をビデオ収録し、本国際学会で紹介いたしました。ホルナゲル先生及び医療の質・安全学会の許可を得て、講演ビデオと配付資料、解説資料を掲載します。

①ビデオ前:座長の中島がレジリエンス・エンジニアリングの概要について説明しました。
ビデオ前解説資料

②ホルナゲル教授のご講演ビデオ
Capturing the Complexity of Everyday Clinical Work(日常臨床業務の複雑さをとらえる)
ホルナゲル教授講演スライド(日本語訳付き)

③ビデオ後:座長の中島、上間がビデオの概要について説明しました。
ビデオ後解説資料
イベント名 第4回研究会議
日付 2015年1月23日
場所 日立製作所 中央研究所
概要  日立製作所中央研究所を訪問し、外科手術チームのコミュニケーションをウエアラブルセンサーを用いて測定、定量化する方法について、同研究所の矢野和男主管研究長と意見交換を行った。

2015年度

イベント名 第5回研究会議
日付 2015年7月26日
場所 大阪大学大学院医学系研究科附属 最先端医療イノベーションセンター
概要

内容

 【アジャストメントの観察とその理由、WADとWAIを近づける方法】
(1) アジャストメントの観察とその理由-高度救命救急センター医療チームのWAIとWAD- 中村京太氏
(2) 「入院患者の処方変更」におけるWAIとWAD 北村温美氏
(3) 航空機整備におけるWAIとWAD 土方健次郎氏
(全日本空輸株式会社)
(4) WAIとWADの乖離とその解消‐日常業務の観察と現場からの声を医療安全につなげる- 橋本重厚氏
(5) 麻酔中に使用する注射シリンジラベル標準化と利用に関するWAIとWAD 鈴木明氏
(浜松医科大学附属病院)

 【日常診療業務の複雑さを理解する方法】
(6) 心臓血管外科手術チームのモデル化 中島和江氏

 【FRAMモデルの理解を深める】
(7) FRAMモデルの理解を深める-FRAMの利用例、改良版の提案、FRAM以外のモデルの提案- 原田賢治氏
(8) FRAM分析における分析結果の表記に関する提案 小松原明哲氏
(9) 外科手術のFRAMによる記述 綾部貴典氏
(10) 内科鑑別診断のFRAMによる記述 橋本重厚氏

 【複雑系とシンプリシティ】
(11) トヨタ生産方式と複雑適応システム 中島伸氏

イベント名 Fourth RHCN Summer meeting (Sydney, Australia)
http://resilienthealthcare.net/meetings/Australia%202015.html
日付 2015年8月11-13日
場所 Novotel Sydney Manly Pacific Hotel, Sydney, Australia
概要  Resilient Health Care Net Summer Meetingは、2012年からスタートし、4回目となる本年は“Unlocking the potential of resilience in health care”をテーマに、オーストラリアのシドニーで開催された。
 8月10日(月)は“Resilient Health Care: Moving from Safety-I to Safety-II”をテーマとするプレカンファレンスがあり、ホルナゲル教授、ウイアーズ教授、ブレイスウエイト教授ら9名の講師により、概念、医療への応用例、FRAMによる分析例等について講演、ディスカッション等が行われた。
 8月11日(火)~13日(木)のワークショップには、医療及びヒューマンファクターズの実務家や研究者等を中心に、計43人の参加があった。レジリエンス・エンジニアリングのヘルスケア領域への応用について25演題の発表があり、2演題につき60分間のディスカッションが設けられ活発な意見交換が行われた。
 また、中島らは“A proposal of an I/O common bus model for a surgical team to explain resilient clinical performance”の口演発表を行い、心臓血管外科手術におけるシステムのモデル化とレジリエントなパフォーマンスが行われている際のシステムの挙動の特徴に関して報告し、参加者から多くのフィードバックを得た。
 ワークショップ後にはサイトビジットとして、タウンズビル(クイーンズランド州)病院を訪問し、施設見学及びレジリエンス・エンジニアリングの考えを導入した経営方針、医療における実践例等について講義を受け、意見交換を行った。
イベント名 第10回医療の質・安全学会学術集会
セッション名 シンポジウム8:レジリエンス・エンジニアリングの医療への展開 ~ WAIとWADを近づける~
日付 2015年11月23日
場所 幕張メッセ国際会議場
概要

内容

   
(1) レジリエンス・エンジニアリングの視点にもとづく輸血実施プロセスの分析 中島和江氏
医療が複雑適応システムであることを前提とした医療安全への新しいアプローチである「レジリエンス・エンジニアリング(Safety-II)」の概要を紹介した。さらに、このアプローチを医療において展開する時に必要となる、「Work-As-Imagined(WAI)(頭の中で考える仕事のなされ方)」及び「Work-As-Done(WAD)(実際の仕事のなされ方)」の概念、WAIとWADが乖離することの危険性、WADにおけるアジャストメントを理解しWAIとWADを近づける必要性について解説した。
(2) レジリエンス・エンジニアリングの手術への展開
 外科手術のWAI(術前)とWAD(術中)を近づける
綾部貴典氏
外科手術を例に、WAI(術前)とWAD(術中)の具体例とそれらを近づけるための具体的な方法を、システム、チーム、個人の各視点から紹介した。
(3) 救急医療現場におけるWAIとWAD 中村京太氏
救急医療現場を例に、多職種チームでWAIを共有する工夫やダイナミックなアジャストメントを通じてWADとなる実診療を展開する様子、WAIとWADのギャップを埋めるための振り返りの工夫を紹介した。
(4) WAIとWADの乖離を把握し、リスクを予測し、対処した例
 ~塩化カリウム製剤問題~
北村温美氏
KCLアンプルに関するWAIは、急性期の集中治療を行う病院においては適用不可能であり、臨床上必要に迫られて行うadjustmentの結果、更なるリスクが生じている。現場のWADを把握し、リスクを予測し、より安全で最適な医療を行うためWAIの軌道修正を行う、というレジリエントな取り組みを紹介した。
(5) 日常業務観察に基づきシリンジ改良を通じて行ったWAIとWADを近づける
チャレンジ
橋本重厚氏
ICUの注射投薬業務を観察し、シリンジのメモリ位置を従来品から変更することで、「薬剤量」と患者名、薬剤名、用法・用量、バーコード等が印刷された「シール」の双方を視認、確認しやすくした研究成果を紹介した。
(6) 人間中心設計プロセスに学ぶWAIのデザイン 小松原明哲氏
製品設計におけるWAIとWADの乖離による不具合を防止するため、ユーザの意図(利用状況)を理解し、それに沿った仕様を定めることを目指した設計アプローチ「人間中心設計過程(ISO9241-210)」を紹介した。

2016年度

イベント名 Fifth RHCN Meeting (Middlefart, Denmark)
http://resilienthealthcare.net/meetings/denmark%202016.html
日付 2016年8月14-17日
場所 Hindsgavl Castle, Middlefart, Denmark
概要  Resilient Health Care Net Meetingは2012年からスタートし、5回目の節目の年を迎えた。本年は“Creating a movement”をテーマに、デンマークのフュン島西部に位置する都市ミゼルファートで開催された。
 8月14日(日)は“RAG (Resilience Assessment Grid) Workshop and collaboration planning”というテーマのワークショップが開かれた。Erik Hollnagel教授が提唱する、4つの項目からなる組織のレジリエンス評価ツールであるRAGについて、Hollnagel教授ら6名の講師により、その概念、医療現場への応用の試みについての講演が行われ、活発な議論が展開された。
 8月15日(月)~17日(水)のワークショップには、心理学や工学の研究者、医療従事者等を中心に、計63人の参加があった。レジリエンス・エンジニアリングのヘルスケア領域への応用について21演題の発表があり、臨床現場で起こっている現象のレジリエンス・エンジニアリング的観察・解析手法や、明らかとなった問題点に対する具体的な介入方法等について意見交換が行われた。
 また、中島、徳永は“Identifying patterns in collective and individual behavior of clinicians and patients: three case studies on patient safety, polypharmacy, and diabetes treatment.”の口演発表を行い、三つの異なる具体的事例における医療従事者の行動ルールと、システム全体の挙動の共通点を見出し、明らかになった問題点に対する解決策について報告し、参加者から多くのフィードバックを得るとともに、最もおもしろかったプレゼンテーションとして好評を得た。
イベント名 平成28年度 第1回研究会議
日付 2016年8月26日
場所 大阪大学医学部附属病院14階 中央クオリティマネジメント部
概要  臨床における高濃度塩化カリウム注射薬の安全な使用・管理についての問題に加え、医療安全に関する近年の諸課題をレジリエンス・エンジニアリングの視点から理解、分析することを目的として、冨田弘道腎臓内科副部長(淀川キリスト教病院)と意見交換を行った。
イベント名 平成28年度 第2回研究会議
日付 2016年9月10日
場所 大阪大学医学部附属病院14階 中央クオリティマネジメント部
概要  術中画像を用いて手術手技をレジリエンス・エンジニアリングの視点から分析する手法について、佐藤嘉伸教授(奈良先端科学技術大学院大学情報科学研究科生体医用画像研究室)と意見交換を行った。
イベント名 平成28年度 第3回研究会議
日付 2016年9月27日
場所 大阪大学医学部附属病院14階 中央クオリティマネジメント部
概要  医療チーム(特に手術チーム)における会話をレジリエンスの観点から分析する手法に関して、自然言語処理等の視点から、荒牧英治特任准教授(奈良先端科学技術大学院大学情報科学研究科ソーシャル・コンピューティング研究室)と意見交換を行った。
イベント名 平成28年度 第4回研究会議
日付 2016年10月8日
場所 大阪大学医学部附属病院14階 第1会議室
概要  2016年8月にデンマークで開催された“Fifth RHCN Summer Meeting”の報告および第2回、第3回研究会議の報告を行った。 五福明夫教授(岡山大学大学院自然科学研究科生命医用工学専攻インタフェースシステム学研究室)から原子力プラントにおける、 運転員のレジリエンス能力発揮のための教育手法の開発等について報告があった。 また、医療者の脳波解析の利用可能性について関谷毅教授(大阪大学産業科学研究所先進電子デバイス研究分野関谷研究室)と意見交換を行った。
イベント名 平成28年度 第5回研究会議
日付 2016年10月19日
場所 大阪大学医学部附属病院14階 中央クオリティマネジメント部
概要  Karin Pukk Härenstam先生(Karolinska University Hospital, KTH Royal Institute of Technology)をお迎えし、医療スタッフのコミュニケーション能力、臨機応変な対応能力、事態予測能力の訓練について、特にシミュレーションを通じた教育訓練法を中心にご説明いただき、わが国の臨床現場における応用の可能性について意見交換を行った。
イベント名 第11回医療の質・安全学会学術集会
セッション名

パネルディスカッション:
実践的医療安全卒後教育法の確立を目指して-医療安全管理者に求められるコンピテンシーとは

日付 2016年11月19日
場所 幕張メッセ国際会議場
演題 レジリエント・ペイシェントの探究
(The resilient patient: “you don’t know the half of it!”)
発表者 中島和江氏、Canfield Carolyn氏
イベント名 第11回医療の質・安全学会学術集会
日付 2016年11月20日
場所 幕張メッセ国際会議場
演題 医療におけるレジリエンス・エンジニアリングの実践例
~当院の高濃度塩化カリウム注射製剤に対する医療安全対策~
発表者 北村温美氏
イベント名 平成28年度 第6回研究会議
日付 2017年1月25日
場所 大阪大学医学部附属病院14階 第1会議室
概要  増田真一氏(レジリエンスラボラトリー代表)をお迎えし、手術チームのコミュニケーションを定量化する方法について意見交換を行った。
イベント名 平成28年度 第7回研究会議
日付 2017年2月26日
場所 大阪大学医学部附属病院14階 第1会議室
概要

内容

(1) 高濃度塩化カリウム注射製剤をめぐるWAIとWAD、および調査について 北村温美氏・上間あおい氏
(2) 手術会話分析~脳活動同期の観点から 田中晃司氏・中島和江氏
(3) 精神科領域でのインサイト 西田圭一郎氏
(関西医科大学精神神経科学教室・講師)
(4) 病院運営におけるWAIとWAD 綾部貴典氏
(5) Safety-I & Safety-II プログレス 小松原明哲氏
(6) 原子力安全領域でのチャレンジ 五福明夫氏
(7) FRAMアップデート 原田賢治氏
(8) 入院調剤室におけるEveryday Clinical Work 木下徳康氏

 多様な領域でのレジリエンス・エンジニアリングの実践例が報告され、更なる研究展開に向けたディスカッションを行った。

2017年度

イベント名 6fth RHCN Meeting (University of British Columbia, Vancouver, Canada)
http://resilienthealthcare.net/meetings/canada%202017.html
日付 2017年8月13-16日
場所 University of British Columbia, Vancouver, Canada
概要  2012年から開催されているResilient Health Care Net Meetingも6回目を数え、本年は“Make it so: enacting resilience in everyday work”をテーマに、バンクーバー(カナダ)のブリティッシュ・コロンビア大学にて開催された。
 8月13日(日)はErik Hollnagel教授ら講師陣を中心に、レジリエンス・エンジニアリングの方法論や評価軸(FRAM: Functional Resonance Analysis Method やRAG: Resilience Assessment Gridを含む)について意見交換が行われた。
 8月14日(月)~8月16日(水)のワークショップには医療従事者や心理学、システム工学の研究者等を中心とした60名程度が参加した。ヘルスケア領域にレジリエンス・エンジニアリングを適用する意義、研究方法論、臨床現場への応用の試みについて25演題の発表があり、各専門家の見地から活発に議論が展開された。また、全体を複数のチームに分割し、ワールドカフェ方式でReslient Healthcare Manifestoの文章を推敲するという画期的なグループワークも行われた。
 中島、徳永、中川は“Dynamic manpower and task management in the pharmacy department to respond to the varying environment.”の講演発表を行った。薬剤師に求められる役割が膨大化、複雑化する中で、薬剤師は単純行動ルールに基づき、個人および部門レベルで「業務と人的リソースのダイナミックな調整」を行っていることを可視化するとともに、病院システム全体としては不安定にもなり得る可能性と、それを防ぐための解決策の案を提示した。プレゼンテーションは非常に好評であり、参加者から多くのフィードバックを得た。
イベント名 平成29年度 研究会議
日付 2017年11月11日
場所 東京大学医学部附属病院 中央診療棟2(7階) 中会議室
概要  

内容

特別講演 レジリエンスエンジニアリングからレジリエントヘルスケアへ エリック・ホルナゲル名誉教授
(南デンマーク大学)
(1) レジリエントな救急救命チーム作りを目指して 中村京太氏
(2) 手術中の外科医チームのレジリエンス 綾部貴典氏
(3) 手術室における輸血手順:WAIとWADを近づける 滝沢牧子氏
(4) 慢性腎臓病患者のレジリエントなPatient Journeyを支援する 北村温美氏
指定発言:冨田弘道氏
(5) プラント運転をよりレジリエントにするには:レジリエンスエンジニアリングの視点から 五福明夫氏
(6) FRAM(Functional Resonance Analysis Method: 機能共鳴分析手法)進捗 原田賢治氏
(7) 医療者と患者の単純ルールがもたらす思わぬ全体挙動
~タコツボ脱却を目指して~
徳永あゆみ氏
(8) 変動する環境下での薬剤師の適応行動 木下徳康氏
(9) タペストリー: ~日常臨床業務を記述するメソッド~ 上間あおい氏
(10) Future plan 1 吉岡大輔氏、田中晃司氏
(11) Future plan 2 中川慧氏
(12) Future plan 3 西田圭一郎氏
(13) Experts’ comments 小松原明哲氏、芳賀繁氏
 ホルナゲル教授をお迎えし、Safety-IとSafety-IIの歴史、レジリエンスエンジニアリング理論の基本的な考え方から、同理論にもとづく医療における分析事例紹介まで、ご講演をいただいた。 また、様々な実践例が報告・討議され、今後の研究計画についても紹介された。
イベント名 第12回医療の質・安全学会学術集会
セッション名 シンポジウム:実践 レジリエント・ヘルスケア ~動的に変化する現場を支える活動~
日付 2017年11月25日
場所 幕張メッセ国際会議場
概要

内容

   
(1) レジリエント・ヘルスケアの基本的な考え方とその適応における注意点 原田賢治氏
(2) 手術室における輸血手順の改定(WAI と WAD を近づける) 滝沢牧子氏
(3) 透析室における多職種チームの役割分担と相互支援 新開裕幸氏
(4) レジリエントなチーム形成にむけた取り組み 中村京太氏

イベント名 第12回医療の質・安全学会学術集会
日付 2017年11月25日
場所 幕張メッセ国際会議場
演題 レジリエンス・エンジニアリング理論に基づく入院調剤室における日常業務の把握及び分析
発表者 木下徳康氏
イベント名 第12回医療の質・安全学会学術集会
セッション名 シンポジウム:薬剤部から病院を変える! ~医薬品関係業務の全体最適化アプローチ~
日付 2017年11月25日
場所 幕張メッセ国際会議場
演題 変動する環境にレジリエントに対応する病院薬剤師の適応力と部分最適化の限界
発表者 中島和江氏
イベント名 第12回医療の質・安全学会学術集会
日付 2017年11月25日
場所 幕張メッセ国際会議場
演題 日常臨床業務の新しい記述メソッド「業務タペストリー」の開発と展開
発表者 上間あおい氏
イベント名 平成29年度 研究会議
日付 2018年1月18日
場所 大阪大学医学部附属病院14階 会議室1
概要

内容

 
(1) 自然言語処理と会話分析について 荒牧英治氏
(奈良先端科学技術大学院大学研究推進機構/情報科学研究科ソーシャル・コンピューティング研究室・特任准教授)
(2) 医療画像解析について 佐藤嘉伸氏
(奈良先端科学技術大学院大学情報科学研究科生体医用画像研究室・教授)
(3) 手術画像と術中会話について 田中晃司氏
(4) インフォームドコンセントに関する対話について 滝沢牧子氏
 奈良先端科学技術大学院大学の佐藤嘉伸教授と荒牧英治特任准教授をお迎えし、医療画像解析および自然言語処理と会話分析に関する最新の知見をご紹介いただいた。レジリエンス・エンジニアリングの観点から手術チームにおける手技や会話、またインフォームドコンセントや外来診療における医療者と患者の対話を分析する手法に関して意見交換を行った。

イベント名 平成29年度 研究会議
日付 2018年2月21日
場所 大阪大学医学部附属病院14階 会議室1
概要

内容

 
(1) システムズレジリエンスへの数理アプローチ 井上克巳氏
(国立情報学研究所情報学プリンシプル研究系・教授)
(2) 手術会話分析について 田中晃司氏、中島和江氏
(3) ポリファーマシーについて 中島伸氏
(4) Patient Journeyについて 北村温美氏、徳永あゆみ氏
 井上克巳教授(国立情報学研究所)をお迎えし、大学共同利用機関法人 情報・システム研究機構 新領域融合研究センター システムズ・レジリエンスプロジェクトにおける研究成果および状態遷移モデルやブーリアンネットワークに関する推論によってシステムの状態を定義し、システムの未来を予測する試みについてご講義いただき、手術や外来診療における事象への応用可能性について意見交換を行った。

イベント名 平成29年度 研究会議
日付 2018年2月28日
場所 大阪大学医学部附属病院14階 会議室1
概要

内容

 
(1) システムズレジリエンスへの数理アプローチ 南和宏氏
(統計数理研究所モデリング研究系・准教授)
(2) 手術会話分析について 田中晃司氏、中島和江氏
(3) ポリファーマシーについて 中島伸氏
(4) Patient Journeyについて 北村温美氏、徳永あゆみ氏
 南和宏准教授(統計数理研究所)をお迎えし、レジリエントなシステムのケーススタディから導かれた数理モデルを自然界における現象に適用する試みについてご講義いただき、臨床現場における事象への応用可能性について意見交換を行った。

イベント名 平成29年度 研究会議
日付 2018年3月10日
場所 大阪大学医学部附属病院 オンコロジーセンター棟5階 キャンサーボードホール
概要

内容

 
(1) 経験知の「未病」を数理科学を用いて科学知へと導く~レジリエンスとゆらぎの観点から~ 門脇真氏
(富山大学和漢医薬学総合研究所病態制御部門・教授)、
奥牧人氏
(富山大学和漢医薬学総合研究所トランスレーショナルリサーチ推進部門・特命准教授)
(2) 高濃度塩化カリウム注射液の使用方法に関するアンケート調査結果 上間あおい氏
(3) MRSAアウトブレイクに対する感染対策チームのレジリエンス 綾部貴典氏
 富山大学の門脇真教授と奥牧人特命准教授をお迎えし、ゆらぎに着目した未病への数理科学的アプローチについてご講演いただいた。また、各メンバーが本研究によって得られた知見等につき報告を行い、今後の発展の可能性、研究計画について活発な議論が展開された。