研究内容

 

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医療情報学について

 医療情報学は、ICTを活用し、医学・医療に対して情報学的にアプローチする学問領域です。電子カルテ等から質の高いデータを収集し、医療情報データベースを構築し、このデータベースを用いた観察研究や機械学習により新たな医学知識を収集し、患者、医療者に還元することを目指し、研究を行っています。

臨床研究支援・OCR-net

 我々は、大阪大学医学部附属病院が臨床研究中核病院として取り組む多施設臨床研究支援として、OCRネット(大阪臨床研究ネットワーク)協定医療機関の電子カルテと連携し、電子症例報告書、医用画像、臨床サンプルを効率的に収集する仕組み、レセプト、電子カルテデータを共通のSQLで収集する多施設共通データベースを構築しています。

→ OCR-net

情報銀行・PHR

 Personal Health Recordの一つである医療情報銀行の実証研究を行っています。医療情報銀行では、個人がスマートホン等を用いて、健診、診療・看護・介護情報や、自覚症状(Patient Reported Outcome)、Life Logなどを管理し、個人の意思に基づき情報を共有する仕組みを目指しています。患者さんと研究者が情報銀行を介してつながることで、研究課題ごとに個別同意(ダイナミックコンセント)を取得し、研究を行うことが可能となります。医療情報銀行には患者生涯のデータが収集されるため、単施設のデータでは明らかにできなかった新たな知見を得ることが可能となります。

→ 医療データの情報銀行

→ decile

機械学習・言語処理

 機械学習手法を用いて、知識獲得に積極的に取り組んでいます。OCRネットでは、医用画像とそれに対応する臨床情報を大量に入手することができるため、深層学習による画像解析による自動診断や疾患予後予測などの研究を行うことが可能です。

 また、自然言語処理技術を用いた情報抽出にも積極的に取り組んでいます。すでに、画像診断レポートの病変や部位情報などの情報抽出に成功し、OCRネット多施設共通データベースに組み込んで、臨床研究に活用しています。

関係抽出・診断支援

医学教科書やインターネットから、疾患-症状関係の抽出に取り組んでいます。疾患-症状関係を用いると、診断支援システムを構築することが可能となります。医療ではエビデンスに基づく治療が展開されていますが、診断は医師個人の経験に頼っているのが現実です。診断支援システムにより、経験の少ない医師でも正しい診断を行うことができるようになります。

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