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成人発症の短腸症患者さんへの小腸移植を実施しました2019年02月14日

 本院の奥山 宏臣移植医療部長(小児外科教授)らのグループは、昨年10月に、保険適用後初めて成人の短腸症の患者さんに対しての脳死小腸移植を実施しました。本件は、西日本で初、全国でも2例目の成人発症の疾患に対する小腸移植でした。患者さんの術後経過は良好で、今年1月に退院されました。

 これまで小腸移植は技術的に難しく、かつ保険適用となっていなかったため多額の費用がかかることもあり、実施が困難でした。

 今回、奥山教授らのグループは、潰瘍性大腸炎の手術後にほぼ小腸を失い、点滴でしか栄養の取れなかった30歳代の男性に対して、関西にて臓器提供の申し出のあった30歳代の女性の脳死患者さんから小腸の提供を受け、これを移植しました。

 本件について、2月8日に患者さん同席の元、記者会見が行われました。


 患者さんのコメント
 「まず、深い悲しみ、葛藤の中、臓器を提供してくださったご本人様、ご家族の皆様に心より、深く感謝を申し上げます。私は、8年前より、点滴を24時間流しながら生きていました。移植手術のおかげで、今は普通にご飯を食べることができるようになりましたが、自分の食べたものが吸収されて、自分の生きるエネルギーになるという感覚は、点滴とはやはりかなり違って、とても素晴らしいものだと考えています。これからしばらく通院が続きますが、社会に復帰しても一日一日を丁寧に生きていきたいと思います。私は今回、臓器を移植することで、命をつなげていただいたので、今後は移植医療の普及のために何か力になれるよう考えていきたいと思っています」


 奥山教授のコメント
 「小腸移植は、これまで保険適用になっていなかったため、なかなか治療の選択肢として認知されてきませんでした。今後、小腸を失った患者さんや、小腸の運動障害のため食事から栄養を取れない患者さんへの治療として、小腸移植が普及することが期待されます。本院は、これからもこういった高度な移植医療を推進していきたいと考えています」



写真=(左から)記者会見をする木村正病院長、奥山宏臣小児外科教授、上野豪久小児外科講師

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