大阪大学医学部附属病院放射線部

大阪大学医学部附属病院放射線部

大阪大学医学部附属病院放射線部は、1920年代ごろから理学診療科として始まり、1952年に放射線科となり、1972年には中央放射線部、1993年10月からは放射線部となり現在 に至っています。

スタッフ

放射線部のスタッフは、部長(教授)、部長補佐(教授)2名、副部長(助教授)1名、講師1名、医員1名、診療放射線技師長1名、副診療放射線技師長2名、診療放射線主任技師17名、診療放射線技師33名、看護師長1名、副看護師長2名、看護師15名、技能補佐員2名、事務補佐員1名となっています。

放射線部での診療は、放射線(X線、ガンマ線など)を使用する検査や治療のほか、磁気を用いたMRI検査、超音波検査などの画像診断検査を行っています。これらの診療を行っている放射線部の管理・運営は、放射線科医師、診療放射線技師などが放射線を専門的に取り扱う職種として行っています。実際の診療業務は、医師、診療放射線技師、看護師、薬剤師、医学物理士、事務職員、技能職員などの多職種でおこなわれ、各々が放射線診療に関する診断・治療の専門医療技術を横断的に、より良い医療を患者に提供するためのチーム医療を行っています。

診察内容

放射線についてどうのように思われますか。先ずレントゲン撮影が思い浮かべられると思います。誰も一度は胸のレントゲン撮影を経験されていると思います。最近では、CT撮影やマンモ撮影などがテレビや新聞などで検診や高度医療として紹介されています。当大学病院の放射線部は、撮影部門(一般撮影、特殊撮影)、核医学検査部門、放射線治療部門の3部門に分かれています。

一般撮影部門では、乳房撮影、胸部撮影、骨撮影などのレントゲン撮影のほか、造影撮影部門では、胃透視、腎臓尿管造影撮影、脊髄・関節腔造影撮影、子宮卵管造影撮影などを、特殊撮影部門では、頭部・心臓・腹部血管造影、X線CT、MRI、超音波などによるカテーテル検査や画像検査を行っています。特殊撮影部門ではX線透視像、血管造影像、CT像を見ながら、カテーテルと呼ばれる細い管や針を用いて、外科手術をしないで、つまった血管を広げたり、出血した血管をつめて止血して治療する方法であるIVRが行われています。CTでは64列検出器を備えた最新鋭の装置が稼動しており、従来機種に比較して高速かつ精密な検査ができるようになっています。

核医学部門では、癌の早期発見や遠隔転移の発見に威力を発揮するとして注目されているPET―CT検査など放射性物質を用いた画像診断検査を行っています。

放射線治療部門では、リニアックを用いた外部照射や高線量率小線源治療装置を用いて内部から放射線を照射する腔内照射や組織内治療が行われています。

また、高度救命救急センター、脳卒中センター、ハートセンターなどの救急診療体制を支援するために、CT検査、血管造影検査、MRI検査などを24時間対応で実施できるように、医師、看護師、診療放射線技師、臨床工学技士などの人員配置を行っています。

診療体制

放射線部で行われる診断は放射線部所属の医師だけではなく放射線科をはじめとする各科の医師も参加して行っています。放射線部での診断業務に従事する医師は放射線部登録医という名称で呼ばれ、循環器内科医師による心臓カテーテル検査、消化器内科医師による消化管内視鏡検査など各科医師がそれぞれの専門に応じた検査を放射線部内で担当しています。放射線技師は、各検査部門および救命救急、手術部のX線検査に対応しています。更に、夜間帯の業務としての救命救急センターでのX線CTや血管造影検査などの幅広い検査・治療にも対応しています。看護師は特殊撮影部内の3部門の全てに配置され、医師、放射線技師と連携して検査・治療での患者さまのケアにあたっています。

また、放射線部内にはRIS(Radiology Information System)と呼ばれるネットワークが設置されています。これは病院情報システム(Hospital Intelligent System)と連携しており、患者 さまの基本情報の取得や検査依頼の予約の受付、会計などを迅速に行うことができるとともに、撮影された画像は、データベース化され、各診療科の端末で読影レポートと共に簡単に取り出すことができ、モニターでの画像診断を行っています。

放射線部の目標

〔大目標〕
・患者さま中心のチーム医療をめざそう
〔小目標〕
・患者さまの人権やプライバシーに配慮した診療を心がけよう
・チーム医療を促進しよう

代表的な検査について