職種と担当業務のご紹介

臨床工学部門
臨床工学技士の持ち場と担当業務

臨床工学技士とは

いのちのエンジニアとも呼ばれる臨床工学技士は、医師の指示のもと、患者さんの生命維持に必要な装置などさまざまな医療機器を扱う医療技術職です。医師や看護師、他職種とともにチーム医療を支えています。

持ち場と担当業務

保守管理部門 保守管理業務

担当業務

臨床工学部を拠点に手術部、集中治療部、ハートセンター、放射線部、血液浄化部、高度救命救急センター、外来・診療棟などで使用される医療機器の保守管理を行っています。これらの多くの部門で使用される診断、治療、生命維持などに係る重要な医療機器は臨床工学部のデータベースに約5,000台(2022年10月現在)が登録され、いつでも安全に診断・治療ができるよう保守管理をしています。これら多くの医療機器は現場のニーズに合わせて、中央管理と分散管理に区分しています。中央管理では機器の購入・廃棄、臨床工学部での貸出・返却・保守点検・修理を行っており、一部アウトソーシング化により、貸出・返却・清拭を含む保守点検において業務効率化を図っています。分散管理では各部門での使用前・使用後点検や臨床工学部での定期的な保守点検を行っています。また、各部門で稼動している補助循環装置や人工呼吸器、血液浄化装置などのラウンドによる使用中点検や外来・診療棟に設置されている除細動器(AED含む)の日常点検も行っています。さらに、院内教育・啓蒙活動として医療機器の説明会・研修会(Open ME)、院内ホームページによる情報発信なども行っています。
保守管理部門 保守管理業務
保守管理部門 保守管理業務

保守管理部門 新生児集中治療室(NICU)業務

担当業務

周産期母子医療センターのNICUにおける高頻度振動換気法(HFOV)のような特殊な人工呼吸器、一酸化窒素療法や低酸素療法、閉鎖式保育器などを用いた診療の補助業務ならびに機器操作、保守管理を行っています。ラウンドによる使用中点検においては患者ならびに機器状態の把握に努め、トラブルの未然防止を図っています。また、多職種でのカンファレンスを通じて、医師・看護師・コメディカルなどとの緊密な連携を図っています。さらに、周産期母子医療センターに属する医療機器の安全かつ適正使用の為の教育、講習及び研修を定期的に企画開催するなど適正な医療の確保に努めています。
保守管理部門 新生児集中治療室(NICU)

集中治療部門 集中治療室(ICU)業務

担当業務

集中治療部や高度救命救急センターなどにおける血液浄化装置、人工呼吸器、経皮的心肺補助装置(ECMO)、大動脈内バルーンポンプ(IABP)、補助循環用ポンプカテーテル(IMPELLA)、補助人工心臓(VAD)などの補助循環装置や心臓植込み型電気的デバイス(CIEDs)などを用いた診療の補助業務ならびに機器操作、保守管理を行っています。ラウンドによる使用中点検においては患者ならびに機器状態の把握に努め、トラブルの未然防止を図っています。また、多職種でのカンファレンスを通じて、医師・看護師・コメディカルなどとの緊密な連携を図っています。さらに、集中治療部や高度救命救急センターに属する医療機器の安全かつ適正使用の為の教育、講習及び研修を定期的に企画開催するなど適正な医療の確保に努めています。
集中治療部門 集中治療室(ICU)業務

集中治療部門 血液浄化業務

担当業務

血液浄化部や集中治療部、高度救命救急センターにおける血液浄化の診療の補助業務ならびに機器操作、保守管理を行っています。血液浄化には、血液透析、アフェレシス(血漿交換(PE)、血漿吸着(PP)など)、持続緩徐式血液濾過透析(CHDF)などの多くの治療法があり、それぞれの治療に応じた機器や治療条件の選択を行い、機器を操作しています。また、血液透析ではバリデートされた透析用水が必要とされるため、厳密な水質管理を多職種で行っています。血液浄化施行中は患者ならびに機器状態の把握に努め、トラブルの未然防止を図っています。また、多職種でのカンファレンスを通じて、医師・看護師・コメディカルなどとの緊密な連携を図っています。さらに血液浄化部や集中治療部、高度救命救急センターに属する医療機器の安全かつ適正使用の為の教育、講習及び研修を定期的に企画開催するなど適正な医療の確保に努めています。
集中治療部門 血液浄化業務
集中治療部門 血液浄化業務

循環・手術部門 救命救急室(ER)業務

担当業務

高度救命救急センターにおける血液浄化装置、人工呼吸器、補助循環装置などを用いた診療の補助業務ならびに機器操作、保守管理を行っています。常時運航されているドクターヘリに搭載されている機器の保守管理も行っています。また、災害拠点病院として災害時に各地へ派遣するDMAT(災害派遣医療チーム)にも参画しています。センター内におけるラウンドによる使用中点検においては患者ならびに機器状態の把握に努め、トラブルの未然防止を図っています。また、多職種でのカンファレンスを通じて、医師・看護師・コメディカルなどとの緊密な連携を図っています。さらに高度救命救急センターに属する医療機器の安全かつ適正使用の為の教育、講習及び研修を定期的に企画開催するなど適正な医療の確保に努めています。
循環・手術部門 救命救急室(ER)業務
循環・手術部門 救命救急室(ER)業務

循環・手術部門 心臓カテーテル室・心臓植込み型電気的デバイス(CIEDs)業務・臨床工学技士

担当業務

放射線部や高度救命救急センター、手術部、外来における心臓カテーテルや心臓植込み型電気的デバイス(CIEDs)の診療の補助業務ならびに機器操作、保守管理を行っています。心臓カテーテルでは、不整脈治療としてのインターベンション治療、冠動脈造影、電気生理学的検査、アブレーション治療、ペースメーカー植込みなどの多くの療法があり、それぞれの治療に応じた機器や治療条件の選択を行い、機器を操作しており、外来での心臓植込み型電気的デバイス(CIEDs)のチェックも行っています。また、心臓カテーテル治療で使用される可能性がある補助循環装置や除細動器、麻酔器などの保守管理や操作も行っています。治療施行中は患者ならびに機器状態の把握に努め、医師・看護師・コメディカルなどとの緊密な連携を図りながら、トラブルの未然防止を図っています。さらに緊急時の対応として、夜間・休日のオンコール対応できる体制を整えています。
循環・手術部門 心臓カテーテル室・心臓植込み型電気的デバイス(CIEDs)業務・臨床工学技士
循環・手術部門 心臓カテーテル室・心臓植込み型電気的デバイス(CIEDs)業務・臨床工学技士

循環・手術部門 ハートセンター業務

担当業務

ハートセンター(CVCU、CCU)や小児センター、手術部、外来における補助人工心臓(VAD)の診療の補助業務ならびに機器操作、補助人工心臓や人工呼吸器、ペースメーカーなどの保守管理を行っています。補助人工心臓(VAD)では、手術部での植込みから集中治療部での術後管理、ハートセンター(CVCU、CCU)での患者さんの在宅での自己管理に向けた教育、トレーニングなどを行っています。また、外来における補助人工心臓(VAD)のチェックや再教育、センター(CVCU、CCU)内におけるラウンドによる使用中点検においては患者ならびに機器状態の把握に努め、トラブルの未然防止を図っています。また、多職種でのカンファレンスを通じて、医師・看護師・コメディカルなどとの緊密な連携を図っています。さらにハートセンター(CVCU、CCU)に属する医師・看護師などのスタッフへの補助人工心臓(VAD)の安全かつ適正使用の為の教育、講習及び研修を定期的に企画開催するなど適正な医療の確保に努めています。
循環・手術部門 ハートセンター業務

循環・手術部門 手術室(OR)業務

担当業務

手術部において実施される多くの診療科にわたる手術立ち合い、術中対応を行い、小児(先天性)・成人(弁膜症、冠動脈疾患、心筋症・重症心不全)・大血管疾患に対する人工心肺、経皮的心肺補助装置(PCPS)や大動脈内バルーンポンプ(IABP)、補助循環用ポンプカテーテル(IMPELLA)などのような補助循環への対応も行っています。低侵襲治療としてのda Vinciを用いたロボット支援手術やステントグラフト治療(EVAR、TEVAR)、ハイブリッド手術室で実施される経カテーテル的大動脈弁置換術(TAVI)における清潔野での対応も行っています。これらの多くの生命維持管理装置などに係る診療の補助業務ならびに保守管理を行っています。術中の医療機器トラブル発生時には速やかに対応できる体制を整え、多職種でのカンファレンスを通じて、医師・看護師・コメディカルなどとの緊密な連携を図るなど適正な医療の確保に努めています。
循環・手術部門 手術室(OR)業務