推薦図書
医療安全関連 ヒューマンエラー関連 ノンテクニカルスキル関連 Safety-II、レジリエンス、複雑系関連
医療安全関連
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書籍名 | 人は誰でも間違える ーより安全な医療システムを目指して |
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著者名 | L.コーン/J.コリガン/M.ドナルドソン 編、米国医療の質委員会/医学研究所 著、医学ジャーナリスト協会 訳 | |
出版社名 | 日本評論社 | |
内容 | 1999年世界に衝撃を与えた米国医学院(Institute of Medicine)の医療の質委員会による医療事故に関する報告書。米国のシステムについて論じている点や現状にそぐわない内容などに注意する必要があるが、医療安全の出発点ともいえる古典である。医療を複雑なシステムとしてとらえ、医療界全体としての安全・質向上への取り組みが必要であるという視点、他産業の安全管理から学ぶ必要性、自主報告制度と強制報告制度の違いや問題点など医療安全分野の全体像を理解することができる。 | |
刊行年 | 2000 |
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書籍名 | To Err Is Human: Building a Safer Health System |
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著者名 | Institute of Medicine (U.s.) (著), Janet M. Corrigan (編集), Molla S. Donaldson (編集) | |
出版社名 | National Academies Press (US) | |
内容 | 1の原著 | |
刊行年 | 2000 |
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書籍名 | 医療の質―谷間を越えて21世紀システムへ |
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著者名 | 米国医療の質委員会/医学研究所 著、医学ジャーナリスト協会 訳 | |
出版社名 | 日本評論社 | |
内容 | 2001年に to err is humanに呼応する最終報告書として出版された。6つの質改善の目標である、安全性・有効性・患者中心性・適時性・効率性・公共性を提案した。複雑適応型システムである医療の質改善への方向性について、患者と医療提供者の関係性への言及、ITとの関連、pay for performanceなどのインセンティブなど21世紀の米国医療システム構築についての提案の書である。 | |
刊行年 | 2002 |
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書籍名 | Crossing the Quality Chasm: A New Health System for the 21st Century |
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著者名 | Institute of Medicine (U. S.) Committee on Quality of Health Care in am (著), Institute of Medicine (U. S.) (編集) | |
出版社名 | National Academies Press (US) | |
内容 | 3の原著 | |
刊行年 | 2001 |
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書籍名 | 医療安全ことはじめ |
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著者名 | 中島 和江, 児玉 安司 著 | |
出版社名 | 医学書院 | |
内容 | 大阪大学と東京大学における医療安全の講義内容から、未来指向で先行的な医療安全への取り組みについて考えるための入門書。 | |
刊行年 | 2010 |
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書籍名 | 有害事象の報告・学習システムのためのWHOドラフトガイドライン |
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著者名 | 日本救急医学会 診療行為関連死の死因究明等の在り方検討特別委員会/中島 和江 訳 | |
出版社名 | へるす出版 | |
内容 | 世界保健機関(WHO)による"World Alliance for Patient Safety who Draft Guidelines for Adverse Event Reporting and Learning Systems from Information to Action"の日本語翻訳版。医療安全を健全に進める上で基本となる、有害事象の報告システムについて、教訓を得てさらなる医療の質と安全の向上をもたらすために、その設計・導入・運用する際に必要となるポイントをわかりやすく解説している。 | |
刊行年 | 2011 | |
<監訳にあたって> |
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書籍名 | World alliance for patient safety: WHO draft guidelines for adverse event reporting and learning systems: from information to action |
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著者名 | Citation World Health Organization. (2005). https://apps.who.int/iris/handle/10665/69797 |
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出版社名 | ||
内容 | 6の原文 | |
刊行年 | 2005 |
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書籍名 | WHO患者安全カリキュラムガイド 多職種版 |
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著者名 | 東京医科大学 医学教育学・医療安全管理学 訳 | |
出版社名 | ||
内容 | 医療職を目指す学生を対象にWHOが作成した患者安全教育のカリキュラムである。指導者向けのパートAと学生向けのパートBに分かれており、パートBでは11のトピックスを学習する具体的な内容が示されている。エビデンスに基づいて作成されたオーストラリア患者安全教育構想(APSEF: Australian Patient Safety Education Framework)を利用発展させたもので、現場の医療従事者への教育にも十分利用可能な内容となっている。 | |
刊行年 | 2012 |
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書籍名 | Patient safety curriculum guide: multi-professional edition |
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著者名 | Citation World Health Organization & WHO Patient Safety. (2011). https://apps.who.int/iris/handle/10665/44641 |
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出版社名 | ||
内容 | 8の原文 | |
刊行年 | 2011 |
ヒューマンエラー関連
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書籍名 | ヒューマンエラー 完訳版 |
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著者名 | ジェームズ・リーズン 著 | |
出版社名 | 海文堂出版株式会社 | |
内容 | 認知心理学発展の成果を裏付けとして、ヒューマンにエラーについてその分類、発生メカニズム、エラーの検出から予測、防止までを具体例も交えながら論じている。あらゆる分野における安全マネジメントのバイブルとも言える書籍である。 | |
刊行年 | 2014 |
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書籍名 | Human Error |
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著者名 | James Reason 著 | |
出版社名 | Cambridge University Press | |
内容 | 1の原著 | |
刊行年 | 1990 |
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書籍名 | ヒューマンエラーは裁けるか―安全で公正な文化を築くには |
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著者名 | シドニー・デッカー 著、芳賀 繁 訳 | |
出版社名 | 東京大学出版会 | |
内容 | エラーの可罰性について、当事者から得た具体的な実例を提示しつつ、患者安全と説明責任の観点から深く掘り下げた良書である。組織文化のあるべき姿として、"Just culture(公正な文化)"を挙げ、起こったことから最大限の学習をし、未来志向で安全性を高める対策を考えていくこととともに、説明責任を果たすことが重要であると解説している。 | |
刊行年 | 2009 | |
<書評> 医療の質 ・ 安全学会誌 Vol.5 No.1 (2010) |
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書籍名 | Just Culture |
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著者名 | Sidney Dekker 著 | |
出版社名 | Routledge | |
内容 | 3の原著 | |
刊行年 | 2007 |
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書籍名 | 絵でみる 失敗のしくみ |
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著者名 | 芳賀 繁 著 | |
出版社名 | 日本能率マネジメントセンター | |
内容 | 心理学者であり安全の研究者である著者が、エラーの発生に関係する脳の認知メカニズムや防止の秘策をイラストでわかりやすく解説している。 | |
刊行年 | 2009 |
ノンテクニカルスキル関連
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書籍名 | アナタはなぜチェックリストを使わないのか? |
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著者名 | アトゥール・ガワンデ 著、吉田 竜 訳 | |
出版社名 | 晋遊舎 | |
内容 | ハーバード出身の外科医で作家でもある著者がWHOのプロジェクトで手術安全チェックリストを作成したエピソードを中心に、複雑なシステムにおいて共同作業を成功に導く方法論を考察する。示唆に富む内容であるが、本書は一般書として書かれており、大変読みやすい。 | |
刊行年 | 2011 |
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書籍名 | The Checklist Manifesto: How to Get Things Right |
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著者名 | Atul Gawande 著 | |
出版社名 | Picador USA | |
内容 | 1の原著 | |
刊行年 | 2011 |
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書籍名 | 現場安全の技術―ノンテクニカルスキル・ガイドブック |
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著者名 | ローナ・フィリン/ポール・オコンナー/マーガレット・クリチトゥン 著、小松原 明哲/十亀 洋/中西 美和 訳 | |
出版社名 | 東京大学出版会 | |
内容 | 業務におけるテクニカルスキルは専門知識や技術のことを指すが、うまく業務を遂行するためには、ヒューマンエラーを避け、現場でのコミュニケーションを円滑化するためのノンテクニカルスキルが欠かせない要素となる。 本書では、「状況認識」「コミュニケーション」「リーダーシップ」「疲労管理」等をはじめとした現場スタッフが持つべきノンテクニカルスキルについて、詳説している。 | |
刊行年 | 2012 |
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書籍名 | Safety at the Sharp End: A Guide to Non-Technical Skills |
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著者名 | Rhona Flin / Paul O'connor / Margaret Crichton 著 | |
出版社名 | CRC Press | |
内容 | 3の原著 | |
刊行年 | 2008 |
Safety-II、レジリエンス、複雑系関連
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書籍名 | Safety-I & Safety-II―安全マネジメントの過去と未来 |
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著者名 | エリック・ホルナゲル 著、北村 正晴/小松原 明哲 訳 | |
出版社名 | 海文堂出版 | |
内容 | 「安全」は医療のみならず複雑化する多くの社会科学システムの課題である。安全の定義、安全であることの指標に関する見解の変遷を経て、従来型の安全アプローチである「うまく行かないことへの対策(Safety-I)」だけでなく、新たな安全アプローチである「うまく行くことを増やす先行的マネジメント(Safety-II)」が必要とされるようになった。本書ではSafety-IとSafety-IIの概念を比較し、詳細に解説している。 | |
刊行年 | 2015 |
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書籍名 | Safety-I and Safety-II - The Past and Future of Safety Management |
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著者名 | Erik Hollnagel 著 | |
出版社名 | CRC Press | |
内容 | 1の原著 | |
刊行年 | 2014 |
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書籍名 | レジリエント・ヘルスケア ―複雑適応システムを制御する― |
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著者名 | エリック・ホルナゲル/ジェフリー・ブレイスウェイト/ロバート・ウィアーズ 編著、中島 和江 訳 | |
出版社名 | 大阪大学出版会 | |
内容 | 「うまくいっていることに着目して先行的に対応し、うまくいくことを増やす」というレジリエンス・エンジニアリング理論にもとづく新たな安全アプローチを医療に適用するための基礎知識、研究手法、実践例を解説する。2012年にデンマークで開催された第1回Resilient Health Care Net Meetigでの知見や議論をまとめたものである。 | |
刊行年 | 2015 |
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書籍名 | Resilient Health Care |
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著者名 | Jeffrey Braithwaite / Robert L. Wears / Erik Hollnagel 編集 | |
出版社名 | Ashgate | |
内容 | 3の原著 | |
刊行年 | 2015 |
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書籍名 | Resilient Health Care, Volume 2: The Resilience of Everyday Clinical Work |
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著者名 | Jeffrey Braithwaite / Robert L. Wears / Erik Hollnagel 編集 | |
出版社名 | CRC Press | |
内容 | レジリエント・ヘルスケアの第2集。実際の日常業務を把握しないまま方針決定が行われることが多いが、単純化しすぎて考えたり、理解が不十分であったり、時代遅れな認識のまま進め、結果として現場の状況にそぐわないことも多い。本書では、日常臨床業務に着目し、実際にどのように業務が行われているかを理解することが重要であることを解説するとともに、レジリエント・ヘルスケアの研究者による研究成果や知見を掲載している。 | |
刊行年 | 2015 |
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書籍名 | Resilient Health Care, Volume 3: Reconciling Work-as-Imagined and Work-as-Done |
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著者名 | Jeffrey Braithwaite / Robert L. Wears / Erik Hollnagel 編集 | |
出版社名 | CRC Press | |
内容 | レジリエント・ヘルスケアの第3集。第2集では現場の日常業務を把握する重要性を解説したが、本書では"Work-as-Imagined(想像上で考える業務のやり方)"、"Work-as-Done(現場で実際に行われているやり方)" という用語とともに、両者のギャップに焦点を当てている。例えばWAIにもとづきマニュアルを作成すれば、現場では全く異なるプラクティスでものごとが行われているために(WAD)、マニュアルが全く使えないことが起こりうる。日常臨床業務での業務のなされ方を観察しながら、両者を近づけることを目指すことが、医療システムが健全に機能するために必要であることを解説している。 | |
刊行年 | 2016 |
7![]() |
書籍名 | Delivering Resilient Health Care |
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著者名 | Jeffrey Braithwaite / Robert L. Wears / Erik Hollnagel 編集 | |
出版社名 | Routledge | |
内容 | レジリエント・ヘルスケアの第4集。本書では、レジリエンス・エンジニアリング理論をヘルスケア領域において適用する手法について解説する。具体的には、研究計画の方法、適切なデータの選択と収集・分析手法、得られた結果の解析と解釈について、本理論の専門家、患者安全や各専門領域の臨床家による最新の知見とともに紹介している。 | |
刊行年 | 2018 |
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書籍名 | Working Across Boundaries |
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著者名 | Garth S. Hunte / Jeffrey Braithwaite / Erik Hollnagel 編集 | |
出版社名 | CRC Press | |
内容 | レジリエント・ヘルスケアの第5集。本書では、いくつかのケーススタディや理論的知見をもとに、医療現場において異なる職種や組織間の理解を深め、互いの境界を一歩飛び越えることにより、より円滑かつ効率的に業務が遂行できることを示している。うまく相互作用しあうことで、組織内のつながりが生まれ、業務上の課題が解決しやすくなることを解説している。 | |
刊行年 | 2019 |
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書籍名 | レジリエント・ヘルスケア入門: 擾乱と制約下で柔軟に対応する力 |
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著者名 | 中島 和江 著 | |
出版社名 | 医学書院 | |
内容 | 失敗事例から教訓を得るだけではなく、うまくいっていることに着目するアプローチであるレジリエント・ヘルスケアについて、基本的な考え方、理論や研究手法の解説から、臨床現場での実践例に至るまで詳説した入門書である。時々刻々と変化する医療現場において日常的に起こる想定内外の擾乱に対し、組織の動的なつながりを活かして柔軟に対応し、うまくいくことを増やす、我が国における実践例を解説している。 | |
刊行年 | 2019 |
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書籍名 | 失敗ゼロからの脱却 レジリエンスエンジニアリングのすすめ |
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著者名 | 芳賀 繁 著 | |
出版社名 | KADOKAWA | |
内容 | 産業界や医療界で注目されている、新時代の安全マネジメント「レジリエンスエンジニアリング」を、豊富な事例とともに解説した書籍である。 | |
刊行年 | 2020 |
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書籍名 | 組織事故とレジリエンス―人間は事故を起こすのか、危機を救うのか |
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著者名 | ジェームズ・リーズン 著、佐相 邦英/電力中央研究所ヒューマンファクター研究センター 訳 | |
出版社名 | 日科技連出版社 | |
内容 | 本書では、個人から組織など、事故調査の視点の変遷について解説するだけでなく、危機にうまく対応し乗り越えた事例を多数紹介し、うまくいくための要素に着目する重要性を述べている。危機的状況において、個人や組織が適切なパフォーマンスを保つためにレジリエンスを高めることが重要であり、個人とシステムのレジリエンスの両方について解説している。 | |
刊行年 | 2010 |
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書籍名 | 世界はシステムで動く ―― いま起きていることの本質をつかむ考え方 |
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著者名 | ドネラ・メドウズ 著、小田理一郎/枝廣淳子 訳 | |
出版社名 | 英治出版 | |
内容 | 「世界が100人の村だったら」「成長の限界」で有名な著者が,相互作用する多様な要素からなる複雑なシステムを理解するための思考法について解説する。複雑系システムにおける要素の相互作用やつながりに注目し、物事を広い視野でとらえ、本質を読み解くための考え方は医療のみならず、生態系、組織においても必須の考え方であり、現代の教養書といえる。 | |
刊行年 | 2015 |
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書籍名 | 学習する組織――システム思考で未来を創造する |
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著者名 | ピーター・M・センゲ 著、枝廣 淳子/小田 理一郎/中小路 佳代子 訳 | |
出版社名 | 英治出版 | |
内容 | 複雑化する現在の社会において、人間が属する組織のマネジメントにも変革が求められている。組織が、自律的かつ柔軟に進化しながら効果的に目的を達成し、集合知と経験を深めていくために必要な要素を紹介し、そのための具体的なツールや方法も解説する。 | |
刊行年 | 2011 |