病院長メッセージ

「Futurability 待ち遠しくなる未来へ。」

大阪大学医学部附属病院 病院長 野々村 祝夫
大阪大学医学部附属病院
病院長 野々村 祝夫

 よりよい未来社会の実現、これは誰もがもつ共通の願いであり、それを達成するために多くの組織がそれぞれの立場で尽力されています。そのようななかで、阪大病院がすべきことは、よりよい医療を提供し、健康的な生活を守ることです。私たちは、良質な医療は、「高度」であるとともに「安全」であり、さらに「快適」でなければならないと考えています。高度で安全な医療は、健康的に過ごせる時間をますます延伸し、わたしたちの日常生活をより豊かなものにするでしょう。そして、快適な医療は、医療を生活の一部としてもっと身近なものにするでしょう。

 阪大病院はインテリジェントホスピタルとして1993年に中之島からここ吹田の地に移転してきました。そして、いま、まさによりよい未来社会の実現を見据えて再開発事業をすすめています。この事業の中核は、現在の外来・中央診療棟の北側に「統合診療棟」とよばれる地上8階、地下2階の建物を新たに建築し、現在の病棟との間を渡り廊下で繋ぐというものです。新しい統合診療棟は、外来機能だけではなく、手術室やICU、内視鏡センター、放射線診断/治療、臨床検査、患者包括サポートセンター、総合周産期母子医療センター、アイセンター、未来医療開発部、バイオリソースセンターなどが入り、病院の高度な診療機能を担うことになります。

 この新しい統合診療棟では、外来受診がよりスムーズなものになり、また、入院前の準備から退院後の生活までシームレスに対応できるようになります。さらに、内視鏡やロボット手術を用いた低侵襲治療がますます充実し、からだに優しい治療がひろがります。加えて、未来に向けて、絶え間ない医療の進歩に貢献すべく、臨床研究の機能も向上します。 再開発のコンセプトは、"Futurability待ち遠しくなる未来へ。"です。Future(未来)とAbility (能力)を組み合わせた造語ですが、阪大病院が未来社会でできることを追求することができる、まさに待ち遠しい病院づくりのためのコンセプトになっています。阪大病院は新しい統合診療棟を中核施設として、「高度」で「安全」、そして「快適」な医療を提供してまいります。2025年5月7日の稼働に向けて、未来に向けたカウントダウンが始まっています!