- トップページ
- 診療科・部門のご紹介
- 材料部
材料部
安全で確実な医療機器の供給サービス
大阪大学医学部附属病院材料部は、従来、科や部署ごとで独自に行われていた再使用可能な医療機器の洗浄や滅菌業務、および単回使用医療機器の調達業務を中央化し、効率的かつ信頼性の高い滅菌供給業務を目的として1971年2月20日に創設されました。1993年9月の吹田地区移転に伴いその規模と機能を大幅に拡張し、2008年4月には軟性内視鏡の洗浄消毒業務の中央化、2009年4月には各部署で行われていた一次洗浄を廃止し、材料部での一括中央化処理を進めてまいりました。手術用ロボットに用いる複雑な手術機器や歯科治療に用いる繊細な処置用機器の洗浄滅菌やメンテナンスも材料部の業務です。これらの業務を管理する職員は、全国にわずか400名ほどしか取得者のいない第1種滅菌技師資格を有しています。このように、材料部では院内で再使用される医療機器の品質保証を、高度な教育を受けた専門資格を有する職員が行い、安全で確実な医療機器供給サービスに努めています。
スタッフ
材料部スタッフは、部長(病院教授)1名、副部長(第1種滅菌技師)1名、技術職員(第1種滅菌技師)1名、特任技術職員(第1種滅菌技師)1名。
再使用可能医療機器(RMD:reusable medical device)の洗浄・消毒・滅菌業務は、外部委託社員59名で行っています。
単回使用医療機器(SUD:single-use device)の物流業務は、外部委託(SPD:Supply Processing and Distribution)社員17名が発注業務から在庫管理までの全般を行っています。
施設認定
手術や処置などの診療に使用される医療機器には、一回しか使用できないものと、洗浄と滅菌を行って複数回使用するものがあります。後者については洗浄や滅菌の品質を保証することが大切です。
このたび、阪大病院の材料部では品質マネジメントシステムの国際規格であるISO13485:2016に準拠して洗浄や滅菌を行っていることの認証を取得いたしました。病院の材料部がこの認証を取得するのは国内では初めてのことです。このように、材料部では患者さまに安心して診療を受けていただけるように日々努力しております。
業務内容
洗浄業務
病棟、外来、手術等で使用した再使用可能な医療機器には血液、体液、微細組織等の汚れや微生物が付着しています。それらを除去するため、洗剤の化学的作用と水流、超音波、ブラッシングによる物理的作用を加えて洗浄を行っています。
- ウォッシャーディスインフェクター(WD)
加圧水流による噴射により汚れを除去し、熱水消毒をします。 - 減圧沸騰式洗浄器
圧力変化により洗浄液を沸騰・突沸させ、浸漬した洗浄物の汚れを除去します。 噴射が届きにくい洗浄物に利用できます。 - 超音波洗浄器
超音波により落ちにくい汚れや目に見えない微細な汚れを除去します。
滅菌業務
蒸気滅菌(オートクレーブ)、低温蒸気ホルムアルデヒド(LTSF)滅菌、過酸化水素ガスプラズマ滅菌を用いています。
- 蒸気滅菌(オートクレーブ)
飽和水蒸気の熱エネルギーを用いて微生物の蛋白質を変性させ微生物を殺滅する方法です。鋼製小物、リネンなど高温高圧に耐えられる医療機器の滅菌に用います。安全性、コストが安価なことからも広く用いられています。 - 低温蒸気ホルムアルデヒド(LTSF)滅菌
ホルムアルデヒドと低温蒸気の混合気体が微生物を殺滅します。 軟性内視鏡やプラスチックなどの高温高圧に耐えられない医療機器の滅菌に用います。 適用範囲は酸化エチレンガス(EOG)滅菌とほぼ同等です。 - 過酸化水素ガスプラズマ滅菌
過酸化水素蒸気に高周波エネルギーを与え発生するフリーラジカルが微生物を殺滅します。高温高圧に耐えられない医療機器の滅菌に用います。滅菌処理は短時間ですが、コストが他に比べ割高です。また、紙、ガーゼ、リネン(布製品)などは、滅菌出来ません。
軟性内視鏡の洗浄・消毒業務
内視鏡センターで診断・処置・検査に使用された消化管・気管支鏡に加え、耳鼻咽喉科、泌尿器科、婦人科外来などで使用される軟性内視鏡の洗浄消毒をおこない、年間約25,000本処理しています。
- 内視鏡洗浄消毒器(AER)
加圧水流により全ての管路の汚れを除去し、高水準消毒薬を用いて消毒します。
われわれスタッフは、医療機器の形状や材質に応じて洗浄・消毒・滅菌方法を選択し、安全で確実な医療機器の供給サービスに努めています。
設備の概要
洗浄器
ウォッシャーディスインフェクター(WD) | 6台 |
---|---|
減圧沸騰式洗浄器(RQ/RN) | 計3台 |
卓上型超音波洗浄器 | 1台 |
内視鏡洗浄消毒器(AER) | 13台 |
浸漬用恒温槽 | 7台 |
超音波付き恒温槽 | 3台 |
送水機能付き恒温槽 | 5台 |
滅菌器
蒸気滅菌器(584L) | 2台 |
---|---|
蒸気滅菌器(858L) | 3台 |
ホルムアルデヒド/蒸気ハイブリッド滅菌器(584L) | 1台 |
過酸化水素ガスプラズマ滅菌器(100NX/NX/100S) | 計4台 |
ディスポ室の物流業務
外部委託による管理の下、単回使用医療機器の購入、供給、在庫管理を中央化することで経済性を追求し、合理的に管理しています。2021年度からRFIDによる物流管理システムが導入され、有効期限、不動在庫の管理など運用の効率化を図っています。
- トップページ
- 診療科・部門のご紹介
- 材料部
外来受診のご案内
診療受付時間
初診 | 午前8時30分~午前11時00分 |
---|---|
再診 | 午前8時30分~午前11時30分 |
予約再診 | 午前8時30分~午後3時00分 |
※阪大病院では初診の方は医師の紹介状が必要です。
外来診療日
月~金曜日
休診日
土・日曜日、祝日、
年末年始(12月29日~1月3日)